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サブマリーナー・デイト Ref.16800 オーバーホール
サブマリーナー・デイトのオーバーホールをご紹介します。
・リファレンス:Ref.16800
・年式:-
・症状:ヒゲがらみ
ロレックスに限らず、機械式時計の心臓部であるテンプにとって大きな衝撃は禁物です。
ヒゲゼンマイは、磁気や衝撃に耐性を持つ特殊な合金を採用していますが、それにも限界があり、過度な衝撃が加わった際は、形状が崩れて精度の低下を引き起こしてしまいます。最悪の場合、時計が動かなくなってしまいます。
今回は、衝撃によってヒゲゼンマイが絡んでしまったCal.3035をご紹介します。
※Cal.3035:Ref.16800搭載ムーブメント
Cal.3035のテンプの写真です。
外側のヒゲゼンマイが絡んでいるのが分かります。
テンプ部分を取り出した写真です。
ヒゲゼンマイの絡みによって著しく精度が低下します。
慎重にヒゲゼンマイの絡みを解きました。
ヒゲゼンマイの隙間が等間隔になりました。
ヒゲゼンマイが長くなると遅れが生じ、短くなると進みます。
ヒゲゼンマイが絡んだ状態では、正常な振幅運動ができず精度やパワーリザーブに影響を及ぼします。
今回の場合は、大きな時間のズレが生じていたため時計の異常に気付くと思いますが、原因としてはさまざまなことが考えられます。
時計に異常を感じた際は、ご使用を控えていただき、早めにメンテナンスに出すことをおすすめします。
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