水入り

今回は、水入り（浸水）が確認された時計のメンテナンスについてご紹介します。

精密な金属部品が複雑に組まれている機械式時計にとって、水が大敵だということは皆様ご存じの通りですが、気を付けていても不意の事故などで水が入ってしまうケースがあります。

水入り（浸水）してしまったヨットマスターの写真です。
“ヨット”と名の付くモデルのため、水に強い印象がありますが、防水性能は一般的なロレックスと同様の100mとなります。
ひと目で判断できる異常は無さそうですが……

注視しますと針の表面に細かな水滴が付いていることがわかります。

クリスタルの内側の淵にも水滴が確認できました。

水入り（浸水）してしまったターノグラフの写真です。
こちらはリューズの締め忘れによる水入りで、浸水後すぐにメンテナンスを行えました。

ダイヤル上に水滴がびっしりと付着しています。

クリスタル風防の内側に水滴やくもりを見つけた際には、早急にメンテナンスを行う必要があります。その状態で放っておくと、ダイヤルにシミや腐食が生じてしまうことはもちろん、ムーブメントにもサビが発生してしまい、大量の部品交換が必要になります。症状が確認でき次第、最寄りのクォーク店舗までお持ち込みください。