オーバーホールの必要性
ロレックスは、よく「一生モノ」と言われますが、それは正しくメンテナンスをしてはじめて一生モノになります。
また、ロレックスは非常に壊れにくい時計です。潤滑オイルが切れかかった状態でもある程度の精度が出てしまうため、極端に精度が落ちない限りは不具合が生じていると感じません。
そのため、定期的なオーバーホールは不要と感じるオーナー様も多いようです。そこで、今回はロレックス専門修理会社クラウンマイスターズの職人さんにオーバーホールの必要性について解説してもらいます。
P R O F I L E
新人くん
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ロレックス専門店 クォークに入社したばかりの新人スタッフ
お客様のどんな質問にも対応できるようロレックスについて猛勉強中。
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職人さん
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ロレックス専門修理会社 クラウンマイスターズのベテラン技術者
現行からヴィンテージまでロレックスのムーブメントを熟知したメンテナンスのプロ。
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お客様から「オーバーホールって本当に必要なの?」、「ロレックスは丈夫だから必要ないでしょ?」という質問を受けるのですが、実際、ロレックスにオーバーホールは必要なんでしょうか?
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職人の立場から言うと絶対必要です!
ただ言葉で説明しても分かりにくいと思いますので、実際にあった事例をもとにオーバーホールの必要性を説明します。
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ロレックス修理実例
オーバーホールをしないでロレックスを使い続けるとどうなってしまうのか?
実例1:時計内部から異音がするようになった
異音の原因は、10年間オーバーホールを行わなかったため、潤滑オイルが切れてしまいローター真が摩耗したことです。
それによってローターとムーブメントが接触し、各受けを削って異音を発生させていました。
時計内部には、各受けを削って発生した大量の金属粉が広がり、さらに金属粉が抵抗となって精度を著しく低下させていました。
この事例の場合は、交換部品が多数発生してしまうためオーバーホール費用が高額になります。
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実例2:リューズの感触が重くなった
リューズが重くなった原因は、長年オーバーホールを行わなかったため、潤滑オイルが切れてしまい切替車に錆が発生したことです。
それによって切替車の動きは悪くなり、発生した錆はムーブメント全体に広がって各パーツに付着し精度を低下させていました。
この事例の場合は、錆を発生させているパーツの交換が必要になるためオーバーホール基本工賃の他に部品代が加算されます。
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実例3:時計内部に水分が侵入してしまった
浸水の原因は、ケース内の各パッキンの経年劣化です。ロレックスの場合、風防と裏蓋、リューズにパッキンを装着することで気密性を保っており、パッキンが劣化すると気密性が低下し防水不良を起こします。
そのような状態で時計を使用し続けると水分や湿気が時計内部に入り込み、ムーブメントや文字盤、針に錆や腐食を発生させます。
この事例の場合は、かなり錆が発生してしまったケースですが、多くのパーツの交換が必要になりオーバーホール費用は非常に高額になります。
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どの事例も定期的なオーバーホールを行っていれば、避けられたはずです。
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時計内部では潤滑オイルが汚れたり、パーツ同士が摩耗したり、劣化したりしているんですね。目に見えないだけに怖いです。
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オーバーホールを行わずに長期間使用すると思わぬ不具合が起こってしまったり、高額な修理費用が発生してしまったりします。
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このようなことを起こさないためにも、ロレックス・オーナーの皆様には定期的なオーバーホールをお勧めします。
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ロレックス・オーバーホール入門