オーバーホールの必要性

サブマリーナー・デイト
Ref.16610 オーバーホール


サブマリーナー・デイトのオーバーホールをご紹介します。

・リファレンス:Ref.16610
・年式:V品番(2009年製)
・症状:リバーシングホイールのサビ・摩耗
約10年前に新品で購入されてから初めてのオーバーホールです。Ref.16610に搭載されているムーブメントは、Cal.3135になります。
早速、分解してみると、やはり自動巻き機構にサビが発生しておりました。メンテナンス不足のCal.3135では、よくある症状です。
その他に不具合のあるパーツがなかったことを考えると、むしろ非常に優秀な状態だったと言えるかもしれません。


自動巻き機構で発生したサビがムーブメント内に落ちています。

Cal.3135の自動巻き機構の写真です。(写真は、別の時計のものになります。)
ローターが左右どちらに回転しても主ゼンマイが巻き上げられるように、2つのリバーシングホイール(赤い車※)がセットされています。
※:摩擦を抑えるためレッドアルマイト処理を行っているためです。

今回のリバーシングホイールの横からのカットです。
オイル切れによって、サビが発生しているのが分かると思います。
ホゾも摩耗しています。

もう1つのリバーシングホイールの真上からのカットです。
こちらもオイル切れによって、サビが発生しております。
どちらも同じような状態でしたので、交換が必要になります。

今回は、運良くリバーシングホイールの交換だけで済みましたが、10年間に1度もメンテナンスを行わないのはやはり問題があります。
使用していて何の不具合を感じていなくても、各部パッキンの劣化もありますので、5年に1度くらいのペースでメンテナンスに出された方が、結果的にメンテナンス費用を抑えることにつながります。



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