オーバーホールの必要性

GMTマスターII Ref.116710LN
オーバーホール


GMTマスターII のオーバーホールをご紹介します。

・リファレンス:Ref.116710LN
・年式:-
・症状:ネジの緩み
ネジの緩みによってムーブメントに破損が生じたGMTマスターII Ref.116710LNをご紹介します。
ネジは、締め付けた際のネジ部分の引張力と受け側の締め付ける力が釣り合うことで締結されていますが、なんらかの原因によってバランスが崩れると、引張力が低下してネジが緩んでしまいます。


自動巻き機構は、2本のネジで固定されています。
今回は、片方のネジが緩み、ローターと接触することで深いキズを付けていました。

時計内部には、削られて発生した金属粉が広がっていました。

裏ブタの内側の写真です。
緩んだネジは、裏ブタにもぶつかってキズを付けていました。
※ROLEXの文字の「X」のあたり

文字盤側の写真です。
大量に発生した金属粉は、ダイヤル面にも広がっていました。

ネジの緩みには、さまざまな原因が考えられます。
適正なトルクで締められていても、振動などでネジの頭と受けの表面の僅かな凹凸が摩擦して緩んでしまったり、受け側が変形することでも引張力が低下するケースもあります。
ネジが緩んでしまった場合は、異音や大きな振動、止まりなどの症状が出ることがありますので、時計に異変を感じた際は、ご使用を止め、メンテナンスに出すことをおすすめします。



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