オーバーホールの必要性

デイトナ Ref.116520
オーバーホール


デイトナのオーバーホールをご紹介します。

・リファレンス:Ref.116520
・年式:-
・症状:精度低下
珍しい症状が発生したデイトナ搭載のCal.4130をご紹介します。
メンテナンスに出された理由が、著しい精度の低下とのことでしたので、ショックバネの外れやヒゲゼンマイの変形など、可能性の高い順に不具合の有無を確認したところ、滅多にない症状が起きていました。


テンプの写真です。
この写真から不具合がお分かりになるでしょうか。

テンプ受けの写真です。
写真の上が良品です。
写真の下のテンプ受けは、ヒゲゼンマイの絡みを防ぐパーツのカシメが緩んでズレてしまっています。

ヒゲゼンマイの写真です。
ヒゲゼンマイの巻き上げ部分と絡みを防ぐパーツが接触しています。

良品のヒゲゼンマイの写真です。
通常、ヒゲゼンマイの巻き上げ部分と絡みを防ぐパーツには、この程度の隙間があります。

テンプ受けの真横からの写真です。
ヒゲゼンマイの絡みを防ぐパーツが浮いており、いつ落ちてもおかしくない状況でした。

良品のテンプ受けの真横からの写真です。
ヒゲゼンマイの絡みを防ぐパーツは、テンプ受けに隙間なくしっかりと固定されています。

今回は、時計に異常が出てすぐにメンテナンスに出していただいたため、重大なトラブルにはなりませんでした。
もしも、この状態でご使用を続けていたとしたら、緩んだ部品が落下し、ヒゲゼンマイに致命的なダメージを与えていたと考えられます。
時計の症状からだけでは、ムーブメントにどんなことが起きているか、完全に把握することはできません。今回のように時計に異変を感じた際は、早めにメンテナンスに出すことをおすすめします。



あなたのロレックスのオーバーホール料金はいくら? オーバーホール料金をCheck!



« オーバーホール実績