オーバーホールの必要性

ムーブメント Cal.3255 オーバーホール


今回は、Cal.3255のムーブメントを中心に、Cal.3200系ムーブメントのオーバーホールについてご紹介します。

・リファレンス:Cal.3255
・年式:-
・症状:オーバーホール
2015年、新型デイデイトに搭載され登場したCal.3200系ムーブメントですが、最近では徐々にメンテナンスへ持ち込まれる数が増えてきました。



特殊な形状をしたネジで留められているローターは、真からボールベアリングへと変更されています。Cal.3100系ムーブメントでは、ローター真の摩耗が目立っていましたので、しっかりと対策されています。

受けの表面にサビが確認できます。どこで発生したのでしょうか。

自動巻き機構にあるリバーシングホイルのホゾです。
オイルが切れて、サビが出始めています。

巻上車のホゾにもサビが出ています。

ダイヤル側のムーブメントです。裏周りが大きく変更されています。
Cal.3100系ムーブメントでは2つだった小鉄車が、Cal.3200系ムーブメントでは1つになったことで、針回しの方向が逆回りになりました。

ゼンマイが収まる香箱の逆回転を止める大切な部品の写真です。
細いバネからしっかりとしたバネに変更されました。
こちらにもサビが出ています。

LiGA(電鋳による微細加工技術)による精密なガンギ車とアンクルです。
取り扱いには一層の注意が必要です。

輪列も一新され、更にゼンマイも変更されたことでパワーリザーブが48時間から70時間へと大きく進化しています。

丸穴車の取り付けも特徴的です。依然として今現在メンテナンスの多くはCal.3100系ムーブメントが中心ですが、今後増えていくCal.3200系ムーブメントもメンテナンスの数が増えてくると、トラブルの傾向とその対策が見えてきます。
しかし、確実に言えることは、メンテナンスをせずに使い続けていれば必ず不具合が起こるということです。少しでも時計に違和感がある際は、お早めにお近くのクォーク店舗までご相談ください。



あなたのロレックスのオーバーホール料金はいくら? オーバーホール料金をCheck!



« オーバーホール実績