オーバーホールの必要性

時計の進み


今回は、時計の進みについてご紹介します。

・リファレンス:Ref.1019
・年式:-
・症状:時計の進み
「時計の針が早く進む」という症状でオーバーホールが必要になったRef.1019のミルガウス。早速、詳細を確認してみましょう。



一見すると、問題があるとは思えないほど状態の良いミルガウスです。
しかし、よく見ていると秒針が明らかに早く動いています。
計測したところ、1分間に80秒も進んでいる状態でした。

テンプのヒゲゼンマイの写真です。
本来ならば等間隔に巻き上げられているのですが、不規則になっています。

こちらが問題の箇所です。
おそらく、衝撃などによってヒゲゼンマイが他パーツに乗り上げていました。
その結果、有効なバネ長が短くなり、極端に進みの症状が出てしまったということです。

引っかかっていたヒゲゼンマイを戻し、微調整を行ないました。
その後改めてオーバーホールを行ないました。

Cal.15**シリーズのヒゲゼンマイは、近年使用されているものに比べると柔らかく、衝撃を受けたときにたわみ幅が大きく出る傾向があります。そのため、今回のミルガウスは現行キャリバーでは起こり得ないような絡み方をしてしまったというものでした。時間の進みというのは比較的わかりやすい異常ですが、こちらのケース以外にも様々な異常が起こりえます。普段とは異なる違和感がある際は、お近くのクォーク店舗までご相談ください。



あなたのロレックスのオーバーホール料金はいくら? オーバーホール料金をCheck!



« オーバーホール実績