エクスプローラーI Ref.114270 水入り

今回は、時計内部に水入りしてしまったエクスプローラーI のメンテナンスをご紹介します。

時計内部へ浸水してしまうとどうなるのでしょう？さっそく時計を見てみましょう。

浸水を疑うきっかけとして、クリスタル内側に曇りが発生していたようです。しかし、曇りは確認できませんでしたが…

侵入した水の影響により、夜光塗料が変質していました。

夜光塗料に使用されているルミノバは、アルミン酸塩を主成分としています。この物質は、水に溶けやすい性質のため極少量の水にも反応してしまいます。
※モデルや年式により夜光塗料の種類は異なります。

一度変質してしまうと元に戻すことができませんので、交換対応となってしまいます。

水は機械式時計にとって大敵です。ダイヤルだけでなく、機械部分も容赦なく腐食させます。リューズの締め忘れはもちろん、メンテナンス不足によるパッキンの劣化にも注意が必要です。なお、ヴィンテージモデルはさらにクリスタル自体の劣化や、ステンレス素材の違いによる腐食も考慮しなくてはなりません。水入りは時間が経つほど症状が重くなりますので、少しでも症状が確認出来た際は最寄りのクォーク店舗までご相談ください。