ロレックス 保管前のオーバーホール
今回は、しばらく使用目的が無く、長期保管が予想されるロレックスのメンテナンスについてご紹介します。
・リファレンス:-
・年式:-
・症状:オーバーホール
人気や資産価値の観点からロレックスを購入される方が増えているというニュースを最近よく目にします。中には、複数のロレックスを所持されているロレックスファンも多く、長期間使用予定がないというメンテナンス依頼品が増えています。外装の汚れや機械のオイル切れ、またはすでにサビが発生している状態で長期間保管してしまうと思いもよらない状態となってしまうことがあります。
リューズやチューブ(プッシャー)周りには汚れが溜まりやすく、腐食や固着の可能性があります。
ブレスレットの内側には皮脂が溜まりやすく、長時間そのままにしてしまうと腐食してしまい、元に戻せない痕が残ってしまうことになります。
ゴムパッキンやクリスタルパッキンは、劣化すると硬化して防水性能が失われてしまいます。そうなってしまうと、湿気程度でも内部にサビが発生してしまいます。
硬化しているため、簡単に割れてしまいます。
ムーブメント内で発生したサビがダイヤル上にまで散らばっている状態です。
使用後そのまま長期間放置した結果、このような状態に……
バックケースの固着により確認することもできなくなる寸前の状態でした。サビによるケースの虫食いは補修が難しく痕が残ってしまいます。
クリスタルパッキンも朽ちている状態でした。
サビによる外装の虫食いは防水性能に致命的なダメージを与えてしまい、時計の価値を著しく下げてしまうこともあります。このようにならないためには、長期間保管の前にオーバーホールが必要です。また、長期間保管していた時計を使い始める際も、オイルが切れている可能性があり、部品の摩耗が一気に進んでしまいます。その為、一度チェック(メンテナンス)をしてからお使いいただくことをおすすめします。
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